SASUKEを目指して2011/01/02 22:12

テレビをあまり観ない私だが、年末年始にいくつかの番組を観る。
大晦日は「ガキの使い、、、」、元旦は「格付け、、、」、そして1月2日は「SASUKE」である。

「SASUKE」は観ている人も多いだろうが、簡単にいえば障害物競走。運動自慢の人々が完全制覇を目指して真剣勝負する番組である。

私も以前はよく観ていたが、しばらくご無沙汰し、そして去年くらいから息子と一緒に観るようになった。

6歳の子供にしてみれば運動会みたいなこんな番組は楽しくて最高である。
しかし、今年の息子の熱中度合いはすごく、選手が難関をクリアすると「よっしゃぁ!」と大声で叫ぶし、これほど真剣な息子はあまり見たことない。

熱狂のうちに番組が終了すると、息子はやにわにトレーニングを始めた。
自分もSASUKEに出るつもりなのである。

トレーニングといっても、腹筋運動らしき動き、背筋運動らしき動き、そして意味不明のダンスらしき動き。
本人はいたって真面目な面持ち。

史上最年少出場はなるであろうか。
いや、その前にまず体重を3kgくらい落とそうよ、ナオミチくん。

旅立ち前夜2011/01/05 22:51

唐突だが、旅立ち前夜である。

昨年末で29年近く勤めた会社を辞め、3月には山梨県に移り住むことにしたので、その合間に家族3人で旅をすることにした。

行き先はニュージーランド。

1年半前にオーストラリアを3週間旅したときに、妻が「次はダーウィンからパースまで3ヶ月かけて旅してもいいわね。」と言っていた。
期間は3ヵ月に満たないが、その言葉に応えようと当初はオーストラリアを旅することを考えた。
しかし、3月から新しい生活を始める前の助走のようなこの旅は新たな地が相応しいと考え、ニュージーランドに決定したわけだ。

大橋巨泉が「ニュージーランドはオーストラリアよりもずっと素晴らしい」とか言っていたような記憶があるが、私はこれまで一度も行ったことがない。
直行便はニュージーランド航空(一応日本航空との共同運航)しか飛んでおらず、私としては行きづらい国、遠い国というイメージだった。

ちょっとガイドブックを読んでみると、山あり、海あり、湖ありととても楽しそうな国だ。
新生活の助走の旅にはうってつけである。

旅は始める前が一番楽しいというのが私の持論。
地図やガイドブック(今はインターネット)を見ながら、こういうルートで回ろうとか、こういう宿に泊まろうとか考えているときが至福のときなのだ。

しかし、旅立ち前夜だというのにニュージーランドのことは今もってあまりよくわかっていない。
というのも、山梨の土地探し、工務店探し、引越準備、退職準備等この2~3か月はいろいろと忙しかったのだ。
一番楽しいところを楽しめなかったのが少々悔やまれる。

昨年は移り住む土地を探すために20回以上も現地を訪れたので、本当に慌ただしい1年だった。
追われるような感覚を何度も感じた。

しかし、新しい年が来た。
明日からは思う存分のんびりしよう。

会社を辞めたけれど、これでいいのだ!

旅立ち(第1日目)2011/01/06 17:12

今回の旅は、1月6日から3月9日までの約2ヶ月。

これまでの旅で一番長かったのは、学生時代にヨーロッパを1ヶ月半ほどかけて回ったときなので、新記録となる。

学生時代は長い旅とはいっても荷物はバックパック1個だけだった。ズボンなどはジーパン1本だけで済ませてしまった。

ところが今回の旅は荷物が凄い量になってしまった。
旅行かばん大2個、小1個、キャディバッグ2個で機内預けの荷物の総重量は約60kgである。(機内持ち込み用のリュックなどはこれとは別に約15kg)

こんなに増えてしまった原因は2つ。
第1は本。2ヶ月も旅していれば本も読むだろうということで、3人合わせて約50冊。特に息子の本(子供の本)はめちゃくちゃ重く、1冊で文庫本5冊分くらいの重さである。
第2はおもちゃ。トランプ、オセロゲーム、ダイヤモンドゲームなどは軽いからいいのだが、サッカーボール、バット、グローブ、バトミントンのラケット、釣竿2本等、遊びに万全の準備をしたのだ。

空港行きのバスが出るたまぷらーざまではタクシーで行った。タクシーの運ちゃんには「こんなに積めますかねぇ。」と露骨にいやな顔をされたが、助手席にキャディバッグを無理やり積んで、何とかOK。

重い荷物の積み下ろしをしたからだろうか、ふくらはぎの古傷がきりりと痛んだ。

ともかくも旅は始まった。

あふれるパワー(第2日目)2011/01/07 22:17

今回利用する航空会社はジェットスター。
オーストラリアのカンタス航空の子会社でいわゆるLCC(ロー・コスト・キャリア)である。

ニュージーランド航空の直行便で行けば楽なのだが、予算の制約があり、あまり好きではないがジェットスターとなった。

午後8時過ぎに成田を出て8時間ほどでオーストラリアのゴールゴコースト航空に到着。(日本時間で朝5時過ぎ)そして5時間の待ち合わせでニュージーランドのオークランドに飛ぶ。(所要3時間で、現地時間で午後5時過ぎ到着)けっこうハードな日程である。

ゴールドコーストまでの機内ではあまり眠れなかったので、空港での待ち合わせ時間ではゆっくり寝ようと思ってはいたが、なかなかそうはいかないのが子連れ旅行のつらいところ。

6歳の息子だって機内でたいして寝てはいないはずだが、ゴールドコーストの空港では例によって「遊ぼう、遊ぼう」と煩い。最初は妻が相手をしていたが、妻の冷ややかな視線を感じ息子とトランプをせさるを得なくなった。

ほとんど寝ていないのに早朝からトランプだ。日本時間だとまだ朝の6時だ。
しかし、息子のパワーはすごい。ひとしきりトランプをすると、次はお絵かき。そして今度はSASUKEごっこである。
テレビ番組のSASUKE(あの障害物競走をする風雲たけし城みたいな番組)の影響で最近はSASUKEのまねばかりしている。
空港の待合室のベンチの下をほふく前進してみたり、ベンチの上によじ登ったり、何が楽しいのかわからないが、嬉々として動き回っている。

本を15冊持ってきたが、何冊読ませてもらえるのか少々不安になった。

タウポ湖(第3日目)2011/01/08 18:00

今回の旅行は基本的にはキャンピングカーを利用するのだが、最初の10日間は義母が同行することになったので、普通のレンタカーを借りてオークランド近郊を周遊することにした。

従って、1年半前のあまりにワイルドなアウトバックの旅(http://www.ne.jp/asahi/white/field/tabi/tabitoppage.htm)と比べようも無い、ほんわりとした旅のスタートである。

今日はオークランドから3時間半ほど車を走らせタウポ湖に来た。
たいへんな観光地のようで、人で溢れかえっている。

タウポ町は箱根町と姉妹都市ということだけあって、湖は芦ノ湖に似た雰囲気だが、東京二十三区ほどの大きさがあるという。

湖で泳いでいる人たちもいっぱいいるが水温はかなり低い。
息子にせがまれて入水したが、5分間が限界であった。

息子も湖では泳げないと観念したようで、明日はプールで泳ぐ予定である。

ちょっとやばい(第4日目)2011/01/09 05:38

タウポ湖には3泊することにしている。

しかし、アクシデント発生。
妻が朝から高熱(39度)で寝込んでしまった。
そして、私は出発直前から痛み始めた奥歯(右上)の痛みが治まらず、歯茎もだいぶ腫れてきた。よく噛めないので何を食べてもあまり美味しくない。
歯痛の経験などあまりないので、どうしたものかと悩んでいる。治りそうもなければオークランドの歯科に行くべきなのだろう。
ネットで日本語の通じる歯科を探し始めた。

しかし、息子と義母はいたって元気。
楽しげにゲームをしている。

たいしたもんです。

夕焼け(第5日目)2011/01/10 18:27

妻の高熱(39度)は下がることなく、また私の歯痛も和らぐことなく一日が過ぎた。

妻は寝込んだままなので残りの3人(私・義母・息子)の3人でハイキングに出かけた。

場所はタウポ湖から流れ出たワイカト川に沿った渓谷。
ホカ・フォール(ホカ滝)から往復約2時間の遊歩道を歩いた。
久々の運動なので気持ちがよい。松の巨木(樹齢数百年?)が生い茂り、ニュージーランドの自然はやはりただものではない。
1週間後には始まるキャンプ生活への期待が膨らんだ。

タウポ湖の夕焼けは壮大だった。
しかし、妻は寝込み、息子は義母とトランプに興じていた。

えび釣り(第5日目)2011/01/10 22:30

ワイカト川沿いにはプロウン・パーク(直訳するとえび公園)という公園がある。
パンフレットを見るとえび釣りができるとのこと、もう息子は行きたくてたまらないわけだ。
ハイキングで疲れていたが仕方なく行ってみた。

地熱を利用した温水でクルマエビの養殖場で、たしかにえび釣りもできる。
入園料を払うと竿や餌を貸してくれる。
かなり広い池がいくつもあり、かなり多くの人がえび釣りをしている。

しかし、えび釣りは難しく、1時間で結局1匹も釣れなかった。

興味深かったのは、客層。
日本の釣堀のお客さんのイメージはおじさん・おじいさん・家族連れといった感じだが、若い女の子のグループやらカップルなどもいて、えび釣りに興じている。

なかなか素朴な国民性を感じた。

ロトルアのコテージ(第6日目)2011/01/11 23:41

タウポから車で1時間のロトルアに移動した。
妻の熱も37度台に下がり、私の歯痛も多少は和らいだ。

ロトルアは温泉で有名な町とのこと。

宿は町の中心から車で20分ほどの場所で、町の中心から湖を挟んだ対岸だ。
この宿が大当たり、とても素晴らしいコテージなのだ。
広大な敷地に70棟ほどのコテージ(長屋風コテージ)が建っている。

私は近い将来、山梨県に小さなコテージを建てたいと思っているのだが、このロトルアのコテージは非常に参考になる。
コテージの中に入る前からのワクワク感がいい。2階建てなので、マンション住まいしか経験していない息子は入る前から大喜び。
ドアを開けると開放的なリビングが広がり、奥のガラスの向こうにはテラスが見え、そしてその先には川が見える。

このコテージは1階がリビング、2階が寝室となっており、とても居心地がよい。子供が先に寝たあとは、大人はゆっくりと本を読んだりテレビを観たりすることができる。
子連れの旅にとってリビング・寝室が分離しているのは本当にありがたい。
私の山梨コテージ構想では1階が寝室、2階がリビングである。

テラスで夕食ととったが、屋外で食べる食事は何でこんなに美味しく感じられるのだろうか。

たいちょう、ふくたいちょう、ぶちょう、せんぱい(第7日目)2011/01/12 19:23

旅行に行ってもあまり観光をしない私だが、義母のためにも今日は観光しようということで、ワイオタプ・サーマル・ワンダーランドという地熱活動エリアに行った。
http://www.waiotapu.co.nz/

自然の作り出す様々な色合い(シャンパン池、虹色のクレーター等々)を楽しむ公園のようなものだ。

息子は最初はつまらなそうにしていたが、園内の案内図(1番から25番までの順路図)を見るや目を輝かせて言った。「よし、行ってみよう、僕が隊長だ。」
息子はスタンプラリーと勘違いしたようで、嬉々として番号順に回り始めた。

ナオミチ隊長のもと全4名(ナオミチ隊長によると、たいちょう、ふくたいちょう、ぶちょう、せんぱい)は結局1時間半ほどで全ルートを完歩した。